FIFA、ブラッター会長5選 汚職事件で批判票も
【フランクフルト=加藤貴行】国際サッカー連盟(FIFA)は29日開いた会長選挙で、現職のを決めた。(79)の5選を決めた。唯一の対抗馬だったヨルダンのアリ王子(39、FIFA副会長)は3分の1近くの票を集める健闘を見せたが及ばなかった。ブラッター会長の新たな任期は4年。盤石とみられた会長に批判票が多く集まり、今後のFIFA運営にも影響を与えそうだ。
選挙はFIFAに加盟する209の国・地域の団体がそれぞれ1票を持ち、無記名で投票。第1回投票ではブラッター会長が133票、アリ王子は73票を集めた。会長を選ぶために必要な3分の2に達しなかったため、第2回投票に移る予定だったがアリ王子が辞退した。
FIFAを巡っては総会直前に副会長ら幹部が一斉に起訴される汚職事件が起き、欧州サッカー連盟(UEFA)は体制刷新のため会長の交代を求めた。一方、会長支持が多いとされるアフリカやアジアは加盟国も多く、最終的にはこの支持基盤がものを言った形だ。