プリウス190万台リコール トヨタ、国内外で
トヨタ自動車は12日、ハイブリッドシステムに不具合があるとして、「プリウス」約99万7千台(2009年3月~今年2月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届けた。国内の1車種のリコールとしては最多。海外分の約90万台についても、米国や欧州連合(EU)などの運輸当局にリコールを届け出るといい、対象は国内外で計約190万台。
プリウスはモーターとエンジンを併用するハイブリッドシステムで走行している。国交省によると、急な加速時にシステムの制御ソフトに不具合が生じ、モーターを制御する電子回路が過熱されて損傷。その結果、スピードが急速に落ちたり、走行不能になったりする恐れがあるという。
11年5月~昨年12月までに、システムの不具合を示す警告灯が車内の計器盤に表示されたケースが264件、車が始動しなかった事例が31件、発進できなくなったのが13件確認されたが、いずれも事故やけが人はないという。
トヨタは、モーターを制御する電子回路が高温になった場合に、モーターの出力を抑えるソフト改修を実施する。