「脱原発」議員の利用拒否 福井・敦賀のタクシー会社
日本原子力発電敦賀原子力発電所などが立地する福井県敦賀市のタクシー会社が、自民党の秋本真利衆院議員(千葉9区)から配車予約を受けた際、「秋本氏が脱原発を主張している」との理由で利用を拒否していたことが15日、分かった。タクシー会社は取材に「配車予約を断ったのは社員個人の判断」と説明。既に秋本議員側に謝罪したという。
国土交通省中部運輸局(名古屋市)は会社に再発防止を求めた。
タクシー会社によると、7日午前に秋本議員の秘書から電話があり、20日に原発関連施設を視察するため大型タクシーの配車を依頼された。だが対応した男性社員が、秋本議員が脱原発を訴えていることをホームページで知り、秋本議員の事務所に電話で「原発関連の利用者が多く、脱原発を訴えている人への配車は難しい」などと依頼を断ったという。
タクシー会社は取材に「会社としては主張によって利用者を選ぶようなことはしていない」と釈明。男性社員の処分を検討しているとした。
秋本議員は取材に「タクシー会社から説明をしたいとの話はあったが、謝罪を受けた事実はない。主張によって配車を拒否することは、公共交通機関としてあってはならない」としている。〔共同〕