関電、大飯原発で追加対策 津波監視カメラなど設置
関西電力は24日、国内で唯一運転中の大飯原子力発電所3、4号機(福井県)に追加の安全対策を実施する方針を明らかにした。原子力規制委員会の更田豊志委員らが15日に同原発を視察し、対策に不備があると指摘したのを受けた措置。津波の襲来を監視するカメラなどを追加で設置する。24日開かれた規制委の評価会合で表明した。
一方、規制委は大飯原発が今夏も運転を継続することに「安全上重大な問題はない」とする評価書案を大筋で了承した。7月3日に開く会合で、同原発の運転継続を正式に決める見通しだ。
規制委からは、事故発生時の対応拠点となる緊急時対策所にも「騒音が激しく連絡の妨げになる」などの指摘が出ていた。このため関電は遮音材で騒音を低減。またテレビ会議システムの画面を大型のものに変更し、対応要員が必要な情報を共有しやすくする。
事故発生時に原子炉を冷やす「大容量ポンプ」に関しても、取水場所のフェンスを改造し、海水をくみ上げやすくするなどの対策を実施する。
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