甲府で積雪91センチ、都心26センチ 西日本2人死亡
日本列島は14日、発達中の低気圧の影響で、西日本から東日本の各地で先週末に続き大雪となった。午後は首都圏を含む関東南部の平野部で雪が強まり、15日午前1時までに横浜市で28センチ、東京都心(大手町)で26センチの積雪を観測した。先週の雪が残る甲府市では1894年からの観測史上最多の91センチに達し、1998年1月の49センチを大幅に上回った。
交通は混乱し、雪の影響とみられる事故も相次いだ。共同通信の集計では滋賀、大分両県で2人が死亡、転倒やスリップ事故などによる重軽傷者は全国で570人に上った。気象庁は東京23区を含む関東甲信の各地に大雪警報を発表、警戒を呼び掛けた。
気象庁によると、積雪量は山梨県富士河口湖町113センチ、埼玉県秩父市67センチで、いずれも観測史上最多を更新した。日中には奈良市で観測史上4番目の15センチ、名古屋市7センチ、大阪市4センチを記録。徳島市や高松市でも積もった。西日本は午後にはピークを越え、徐々に弱まり気温も上昇した。関東南部では15日朝にかけて雨に変わる見通し。
空の便は羽田発着を中心に欠航、新幹線や在来線も遅延や運休が相次いだ。高速道路の通行止めは九州から関東甲信へと広がった。都内など一部の大学では入学試験の開始時刻を繰り下げた。
先週末と同様、「南岸低気圧」が15日にかけて急速に発達しながら日本の南海上を進む。東北の太平洋側では15日から16日にかけて平野部でも大雪になる恐れがある。
15日夕までの24時間予想降雪量は、山地を中心に多い所で東北、関東甲信60センチ、東海50センチ。東日本で15日にかけて、東北で15日から16日まで太平洋側の沿岸部を中心に非常に強い風が吹き、海は大しけとなる見込みだ。〔共同〕