汚染水、科技相「国際社会に正しい情報」 IAEA総会
【ウィーン=原克彦】山本一太科学技術相は16日、国際原子力機関(IAEA)の総会で演説し、東京電力福島第1原子力発電所の汚染水対策について「政府が抜本的な解決に当たる。国際社会への正しい情報発信も強化する」と表明した。海水の放射線量は世界保健機関(WHO)の基準を下回っていると説明し「日本の水や食料の安全性は保証されている」と訴えた。
福島第1原発の廃炉については「11月には使用済み燃料の取り出しが始まる予定だ」と述べ、工程が着実に進んでいると強調した。日本政府は総会の関連イベントとして、汚染水対策を含む原発事故への対応を説明する場も設ける。
科技相は同日、IAEAの天野之弥事務局長と会談。天野事務局長が汚染水対策について「タイムリーで正確な情報提供が大事だ」と指摘し、科技相も同意した。
16日の総会ではIAEA加盟国が天野事務局長の再任を承認した。任期は12月から4年間。
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