天津爆発、金属ナトリウムに放水か 出火原因は不明
【北京=共同】中国・天津市で起きた大規模爆発で、現場で救援活動に当たっている軍関係者は倉庫内にあった金属ナトリウムに水がかかったことが爆発の主要原因との見方を示した。爆発前に発生した出火の原因については不明とした。一部中国メディアが18日までに伝えた。
これまでに救助された複数の消防士らは出火物が化学物質とは知らずに放水による消火活動を行ったと証言している。金属ナトリウムは水と接触することで、爆発的な反応を起こす。爆発した倉庫には猛毒で水と反応すると引火しやすいシアン化ナトリウム700トンも保管されていた。
この軍関係者は核・生物・化学兵器対応の専門部隊に所属している。倉庫で発生した火災によって金属ナトリウムを入れていた金属製容器が破損し、消火用水が直接金属ナトリウムにかかって化学反応を起こし、大爆発につながった可能性を指摘した。
現場周辺に設置した27カ所の観測地点のうち、17カ所からシアン化ナトリウムを検出した。ほかの化学物質も残っているといい、救援活動は難航している。