「米は対キューバ制裁完全解除を」 仏大統領
【パリ=竹内康雄】フランスのオランド大統領とキューバのカストロ国家評議会議長は1日、パリの大統領府で会談した。オランド氏は会談後の記者会見で、米国に対し「オバマ大統領は冷戦の遺物に終止符を打つべきだ」と述べ、キューバへの経済制裁を完全に解除するよう求めた。カストロ氏は「フランスの立場を高く評価する」と述べた。
両国はフランスがキューバに対する債務の多くを減免した上で、キューバの未払いの債務の一部を経済協力を進めるための新基金にあてることで合意した。基金の規模は2億1200万ユーロで、インフラの整備などに使うという。
カストロ氏の欧州訪問は2006年に議長に就任して以来初めて。オランド氏は昨年5月、米国とキューバの国交回復交渉が始まって以降、欧米主要国の首脳として初めてキューバを訪れた。