関電、高浜原発の火災対策を見直し ケーブルをシートで包む
関西電力は16日、原則40年に制限されている運転期間の延長を目指す高浜原子力発電所1、2号機(福井県)について、施設内の電源ケーブルの火災対策を見直す考えを明らかにした。従来検討していた防火塗料の使用を取りやめ、防火性能を持つシートで包む対策に全面的に切り替える。
原子力規制委員会の安全審査の会合で説明した。1970年代半ばに運転を始めた高浜1、2号機は設計が古く、規制委が求める燃えにくい素材のケーブルを使っていない。防火塗料を施す対策はムラなどが生じる恐れがあり、規制委が有効性に疑問を示していた。
ケーブルの使用量は1基あたり数百キロメートルに達し、延焼などを防ぐ対策が運転延長に向けた課題となっている。規制委は関電が示した対策について今後、詳細を確認する。
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