三菱商事、仙台のワイナリーで醸造開始 地元産ブドウなど使用
三菱商事などが東日本大震災の復興支援として手掛けている仙台市の「秋保ワイナリー」が完成し、29日からワインの醸造を始める。地元、気仙沼産の山ブドウや仙台産のリンゴを使ったワインやシードルを生産・販売する。ワイナリーには試飲コーナーがあるほかワインについて学べるセミナーなども実施する。
宮城県内で唯一のワイナリーといい、12月に初出荷する予定だ。秋保ワイナリーは三菱商事復興支援財団からの5000万円の出資や、地元金融機関からの融資を受け、昨年3月に設立した。来年には自社栽培のブドウによるワインの生産を開始、2021年には年間2万9千本のワインと7千本のシードルの生産を計画。約7400万円の売り上げを見込んでいる。
ワイナリーでは試飲コーナーのほか、畑や醸造施設を見学するワインツーリズムなども企画している。同県唯一のワイナリーとして観光資源としても活用してもらう。将来的にはワイナリーの起業や運営に必要な知識を学べる拠点にして、地元産業の創出にもつなげる考えだ。
三菱商事は秋保ワイナリーのほか、福島県でも地元産の果物を使ったワイナリーの建設を進めている。
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