パナソニック、18年度にも次世代決済システム実用化
パナソニックは25日、1枚のICカードで宿泊手続きや競技場への入場に対応する次世代決済システムを2018年度にも実用化すると発表した。20年の東京五輪を見据え、急増する訪日客の利用も見込む。電子マネーなどの決済端末で培ったノウハウを生かす。
官公庁などと連携し、16年度から実証試験を始める。開発中のシステムでは1枚のカードに個人情報を組み込む。スマートフォン(スマホ)でも認証や決済ができるようにする方向。
また、出入国の手続きにも対応させる考え。カードの不正利用を防ぐため、顔認証技術を組み合わせることも検討する。
現在、国内で運用されているICカードの決済システムは交通系やクレジットカード会社系など多様な方式が使われており、パナソニックは複数の方式に対応できる端末技術を持つ。東京五輪を見据え、訪日客がより利用しやすい仕組みが必要と判断した。
パナソニックは20年度までに五輪関連で1500億円の売上高を目指している。井戸正弘役員は「(五輪関連事業の)受注のスピードは上がっている」と話し、国内外で30社以上のパートナーと協業を進めていることを明らかにした。
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