津波浸水域を短時間予測 東北大など「京」で新モデル
東北大と富士通研究所は、津波の浸水域を地震発生後に短時間で予測することに成功した。東北大の津波シミュレーションモデルをもとに、スーパーコンピューター「京」を使って計算できる新モデルを開発。宮城県の沖合で地震が発生するケースでは、最短約10分で仙台市の浸水域を推定できるという。
津波警報の精度を高め、住民の避難誘導に役立てることが期待される。
新モデルでは、宮城県沖で地震の発生源が特定されれば、地震発生後2時間の仙台市の浸水予測は2分以内に完了。発生源を特定する時間を含めても約10分で浸水域を把握できるという。
津波の浸水シミュレーションは必要な計算量が多く時間がかかり、リアルタイムの解析は一般に行われていない。東日本大震災では津波の高さの予報値が実際の高さより低く、浸水予測が大きな課題となっていた。