中国石油化工の総経理を調査 当局、汚職に関与か
【北京=阿部哲也】中国共産党の中央規律検査委員会は27日、国有石油大手の中国石油化工集団(シノペック・グループ)の王天普総経理(社長に相当)を「重大な規律違反と違法行為の疑い」で調査していると発表した。習近平指導部が進める反腐敗運動の一環とみられる。中国メディアによると、王氏は職権を乱用し、失脚した元最高指導部メンバーの周永康氏らに便宜を図っていた疑いがあるという。
これまで国有石油大手の不正を巡っては、周永康氏の出身母体である中国石油天然気集団(CNPC)に対する摘発が中心だった。反腐敗運動の矛先が周辺の「石油閥」企業にも広がってきた形だ。中国石油化工は「ナンバー2」である王氏が当局の摘発を受け、今後の経営に悪影響が広がる可能性が大きい。