九電、送電網接続の受け付け再開 5島で出力制限の可能性
九州電力は7日、保留していた離島の再生可能エネルギーの固定買い取り制度に基づく送電網への接続申し込みの受け付けを再開した。接続可能量を増やしたが、種子島以外に壱岐や徳之島など新たに4島で出力制限の可能性がある。接続可能量を超えていない対馬、喜界島、奄美大島と甑島以外は新たに申し込んでも無制限・無補償での出力制限の対象で、事業者には発電リスクがある。
太陽光発電を中心に再エネが急増したため、すでに受け付けた発電量が接続可能量を上回る事態が発生。昨年7月から今年1月にかけて9カ所の離島のうち7カ所で新規の接続申し込みに対する回答を保留していた。
九電は各離島にある小型の発電機を使って自社の出力を抑えたほか、出力500キロワット以上で国に定められた年間30日までの出力制限を想定するなどして保留時から接続可能量を上乗せした。ただ、壱岐で接続済みと接続申し込み済みが1万464キロワットと接続可能量を約4500キロワット上回る。
ほかに沖永良部島と与論島、徳之島で接続可能量を超えており、この4島では秋以降に供給が需要を上回ると予想された場合に新たに事業者に発電停止を指示する。
再生可能エネルギー特別措置法に基づく出力制限は九電管内では4月から対象にした種子島以来。種子島では5月に全国で初めて発電停止を指示していた。
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