「FIT電気」表示OK 経産省、再生エネの販売ルール案
2016年4月の電力小売り全面自由化に向け、経済産業省は8日、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を利用した小売業者が電力を販売する際の表示ルール案をまとめた。制度の説明をした上で「FIT電気」との表示を認める一方、「グリーン電力」や「きれいな電気」などの表示は認めない方向だ。
FITは固定価格買い取り制度を示す英語の頭文字。同日の自民党の会合で案を示した。月内にも制度設計を話し合う経産省の有識者会議で議論した上で、商品説明の方法を定めた指針に盛り込む。
案によると、事業者が制度を利用して電気を売る場合、▽国民が買い取り費用を負担していることを説明する▽電気の割合を表示する――の2点を条件に「FIT電気」との表示を認める。
制度を利用している事業者は発電などの費用の補助を受けているため、「グリーン電力」や「きれいな電気」などの表示は不公平として認めない。制度を使わない事業者は自由に表示ができる。
特定地域の発電所でつくった電気を同じ地域内で販売する場合は「地産地消の電気」などと表示することを認める方針だ。