石田日銀委員、輸出「中国経済の下振れ懸念や原油安が下押しの可能性」
日銀の石田浩二審議委員は30日、京都市で開いた金融経済懇談会で講演した。国内景気の先行きについて「緩やかな回復を続けていく」との認識を示したうえでリスク要因について「海外に起因するものが中心」との考えを示した。輸出に関しては「中国経済の下振れ懸念と新興国への波及、原油安に伴う世界的なエネルギー関連投資の落ち込みが下押しに作用する可能性がある」と述べた。生産についても「素材産業の在庫調整の進捗ペースにやや不確実性がある」と指摘した。
設備投資の動向については「企業の投資スタンスは明確に改善してきている」とした一方で「海外経済の下振れに伴う輸出・生産のもたつきが、攻めに転じつつある企業の心理を弱気化させるリスクもある」と指摘した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕