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親は「金八先生」になれなくたっていい

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日経DUAL

下園壮太さんは、陸上自衛隊初の心理幹部として16年にわたって、うつ、自殺、あるいは悲惨な出来事にさらされた隊員やその家族に対する心のケアを専門に行ってきたメンタル・レスキュー・インストラクターです。

下園さんによると、学童期は子どもが親の保護から自立し、自分の価値観で歩み始める時期。だからこそ、子どもは、自分をコントロールしようとしてくる親にいら立ちがち。一方、親のほうも、親心からのアドバイスに耳を貸さなかったり口答えしたりする子どもに腹を立て、いさかいが増えてきます。

また、春は新学期が始まり、職場の異動があるなど、親も子も新たな環境に身を置き、知らず知らずのうちに疲労を重ねがち。実は疲れは「怒り」のスイッチを入りやすくする、という特徴もあります。

手を広げれば抱きついてきてくれた就学前の時期とは異なり、新たな心構えで子どもとのつきあいを考えるべきタイミング。私たちはどんなふうに子どもを見つめていけばいいのでしょう。

親と子はぶつかりあって当たり前

親子は常に仲良しであるべき、子どもは親に何でも話してくれるべき…そんなふうに皆さんは思っていないでしょうか。

でも、現実には子どもはお父さん、お母さんを越えていかなくてはなりません。生まれたときは脆弱で自分で食事をとることすらできない赤ちゃんだったとしても、子どもは成長していく。親は自分よりも先に死んでしまう存在ですから、自力で生活していくために、どんな子どもにも「親を乗り越える」という「自立欲求」が備わっています。

だからこそ、小学校に上がると「たとえ正しくても親が言うことにはとにかく従いたくない」という時期がやってきます。だいたい、小学校3年生ぐらいから、子どもはどんどん親に反発するようになります。「くそばばあ」なんて言われてショックを受けると思いますが、「うん。順調に育ってる」とおおらかに受け止めるたくましさも必要です。

私が子どもだったころは、家出もしたし勘当もされた、そうやって親に反発するのが当たり前でした。しかし、最近はなんとなく「家族は仲良しであるべきだ」という風潮があり、親子がギスギスしてはいけない、という思い込みが強いように思います。

しかし、親子関係に関してはあまり期待値を上げないことが得策です。そうでなくとも皆さんの世代の子育ては、かつてあったような地域の密接なつながりが失われ、周囲に頼りにくい「孤育て」となっていて、子育てをするのに大変なエネルギーを必要とするからです。

あなたは自分を「金八先生」と比較していませんか?

さて、ここで質問です。皆さんは子育てをするときに

 うまくいかないのは、自分だけではないか、
 自分は親失格ではないだろうか

と、悩んでいないでしょうか。

子育てに悩んでいる人をカウンセリングすると「私のやり方が悪いんでしょうか」と壁にぶち当たっている人が多いです。そんな人が誰と自分を比較しているかというと、ちょっと古いかもしれませんが(笑)、「3年B組金八先生」のような人物像なのです。

どんなときも子どもの心に寄り添い、荒れ狂った不良少年も丸ごと受け止められる、相手の胸を射抜くような名言で子どもを叱咤(しった)激励できる金八先生。でも、考えてみてください。金八先生は「3年B組」を10年以上担当している大ベテランです。10回以上経験すれば、こんなときはこうすればいい、という対処法もうまくできて当然です。

しかし、普通の親は違います。

親だって初めての経験。ぶっつけ本番

誰もがその世代に関しては初心者で、たとえば「小学校4年生」を担当するのは初めての経験です。保育園時代に対処してうまくいったやり方が、4年生を相手にそのまま通用するでしょうか。難しいですよね。

皆さんは子どもを相手にするとき、その年齢におけるトレーニングはたった1回しかできないのです。経験が少ないから、うまくできなかったり、行き詰まったりしてしまうのは当たり前。

だからこそ同じように子育てをしている人と、生で情報交換をしながら、いろんなアイデアを持ち寄りながらやっていくことが大事なのです。

この記事は、2015年1月25日に中目黒スクエア(目黒区)で開催された、目黒区における学童保育や子育てについて交流を深める「目黒区学童保育研究集会 第30回子育てのつどい」の記念講演、下園壮太さんによる「子どもも大人も元気ハツラツ~子育てMR(メンタルレスキュー)」の内容を基に編集しています。

下園壮太さん
1959年、鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。筑波大学で心理学を研修。1999年に陸上自衛隊初の心理幹部として、多くのカウンセリング経験を積む。陸上自衛隊衛生学校メンタルヘルス教官として、衛生科隊員(医師・看護師など)にメンタルヘルス、自殺防止、カウンセリングなどを教育する。惨事ストレスに対応するMR(メンタル・レスキュー)インストラクター。2009年に第8回「国民の自衛官」に選ばれる。最新刊は『学校では絶対に教えてくれない 自分のこころのトリセツ』(日経BP社)。

(ライター 柳本操)

[日経DUAL 2015年4月1日付の掲載記事を基に再構成]

学校では絶対に教えてくれない 自分のこころのトリセツ

著者:下園壮太, 柳本操
出版:日経BP社
価格:1,512円(税込み)

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