漁業資源の管理体制強化 14年度水産白書、ニホンウナギ減で
政府は22日、2014年度の「水産白書(水産の動向)」を閣議決定した。ニホンウナギや太平洋クロマグロなどの減少を踏まえ「漁業資源の適切な保存と管理は水産物の安定供給にとって重要」と、管理体制を強化する方針を示した。
白書によると、主要52魚種のうち資源量が「低位」の魚種は50%。「中位」は33%、「高位」は17%だった。14年に生まれた太平洋クロマグロの数が00年以降で最低水準だった可能性が大きい。ニホンウナギは14年6月に国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種に指定された。
政府は資源管理のため、漁獲量を漁船や漁協ごとに割り振る「個別漁獲割当(IQ)」と呼ぶ手法を14年10月からサバ類で始めた。沖合漁場の整備でズワイガニの生息密度が2.5倍に増えた事例などを紹介した。