愛知万博、1万人懐かしむ 名古屋で開幕10周年記念事業
愛知万博(愛・地球博)開幕から10周年の記念事業が28日、愛知県体育館(名古屋市中区)で開かれた。10年の歩みを振り返るパネル展示や、自然素材を使った工作教室、世界の料理を集めた屋台など、市民団体によるブースが多数設けられ、関係者や家族連れら1万人以上でにぎわった。
愛・地球博のテーマは「自然の叡智(えいち)」。どんぐりや小枝、木の葉で工芸品づくりを体験した名古屋市名東区の小学5年、上田美咲さん(11)は「手作りが好きなので楽しかった」と満足そうだった。
愛・地球博でアテンダントを務めた愛知県春日井市の主婦、海野綾さん(37)は「にぎやかな雰囲気がよみがえってきた」と当時を懐かしみ、一緒に来場した1歳の娘を見つめ「楽しんでいるみたい」と笑顔だった。
記念の式典も行われ、日本国際博覧会協会長を務めたトヨタ自動車名誉会長の豊田章一郎氏ら1500人の関係者が出席した。豊田氏はあいさつで「(博覧会を)世界の平和と発展の礎とし、次の世代にもつないで生かしてほしい」と話した。
愛・地球博に関する資料や映像はデジタル化され、国立国会図書館で保存される計画。5月からイタリアで開催される食をテーマにしたミラノ国際博覧会で、愛知県は名古屋市と共同で「なごやめし」を紹介することを検討している。
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