日立、本社人員3分の1に 14年度中に600人体制
戦略立案に特化
日立製作所は19日、10月1日付で現行で18ある本社の本部を10に削減する組織再編を実施すると発表した。本社人員を現行の約1800人から2014年度中に3分の1の約600人まで減らす。間接業務の一部を切り離すことで本社の機能を戦略立案に特化。グローバル展開を加速するため本社をグループ会社の司令塔にする役割を明確にする。
人員削減や事業所の移転は伴わない。研究開発や知的財産の管理、社内の情報システムなどの各部門を別組織とし、本社から配置転換する。本社の業務は戦略の立案や経営幹部への提案・支援活動に絞り込む。
中西宏明社長は同日、「ガバナンスや管理も大事だが、グループ全体で戦略性を強め、顧客の声が届く会社にするために組織を見直す」と述べた。社会インフラやIT(情報技術)の機器販売に加え、顧客が求めるメンテナンスや運営支援に業務の幅を広げていく考えを示した。
本社改革とは別に医療機器を扱うヘルスケア事業戦略本部も新たに設置する。本部長を中西社長が兼務。従来手掛ける血液検査装置などの機器販売に加え、患者ごとの疾病予防策を提案するなど新ビジネスに取り組む。
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