尖閣国有化1年、中国主要都市は平静保つ
【青島〈中国山東省〉=菅原透】 11日、日本政府が沖縄県・尖閣諸島を国有化して1年を迎えた。反発する中国では昨年、各都市で大規模なデモが発生したが、今年は北京や上海などの主要都市では抗議活動は確認されず、平静を保った。
昨年の反日デモで大きな被害を受けた山東省青島にあるイオンの「黄島店」では11日は朝から通常営業。同店では足元の売上高が前年実績を5~10%上回り、「客足も伸びている」(同店)。公安当局から特段の注意喚起も来ていないという。
11日の北京の日本大使館や上海の領事館前も普段と変わらない警備態勢で、混乱は確認されていない。
ただ、満州事変の発端となった9月18日を控え、今は反日機運が高まりやすい時期。現地の日本人社会はなお警戒心を緩めていない。