3Dプリンター最大手ストラタシス、米同業を買収
【ニューヨーク=小川義也】3D(3次元)の設計データをもとに印刷するように立体物を造形する「3Dプリンター」の最大手、ストラタシスは19日、同業の米メイカーボット・インダストリーズを買収すると発表した。金額は非公表。個人でも買える低価格帯の製品を扱うメイカーボットを傘下に収めることで品ぞろえを拡充。成長市場でのシェア拡大を目指す。
メイカーボットは2009年の設立。価格が2000ドル台のデスクトップ型3Dプリンター「リプリケーター」は、ものづくりの愛好家やデザイナーなどの間で人気が高く、これまでに世界で2万2000台を販売した。創業者で最高経営責任者(CEO)のブリー・ペティス氏は続投する。
米国とイスラエルに本社を置くストラタシスは高性能で大型の産業用3Dプリンターが主力で、5000ドル以下の製品は扱っていなかった。業界3位のオブジェットを昨年買収するなど、M&A(合併・買収)を積極的に進めている。12年の売上高は前の期比41%増の1億7976万ドル。
米調査会社ウォーラーズ・アソシエイツによると、12年の世界の3Dプリンター市場規模は前年比29%増の22億400万ドル。21年には約5倍の108億ドルに達すると予想している。