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がん細胞を貼って死滅 物材機構、不織布を開発

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物質・材料研究機構は14日、貼るだけでがん細胞を死滅させる効果がある超微細な繊維(ナノファイバー)でできた不織布を開発したと発表した。ナノファイバーには抗がん剤と発熱する微粒子が含まれており、不織布を患部に貼って磁場をかけると、熱でファイバーが収縮して抗がん剤がしみ出し、がん細胞を攻撃する。

がん細胞が正常の細胞より熱に弱いことを利用した温熱療法と、抗がん剤を使った化学療法を同時に実施できる新たな治療法になる可能性がある。

不織布は抗がん剤と発熱する微粒子を含む直径500ナノ(ナノは10億分の1)メートルのナノファイバーが、メッシュ状に絡み合っている。

直径1センチの円形状の不織布を、皮膚がんの一種である悪性黒色腫の細胞を培養している皿に入れ、3日目から1日おきに5分間、皿を電流を流したコイルの中に入れて交流磁場をかける実験をした。なにもしないとがん細胞は培養3日目から2日間で1.5倍に増えたのに対し、不織布を入れた方のがん細胞は8割減った。

今後、動物実験で安全性と有効性を確認し、臨床試験を実施する計画だ。

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