福島第1原発2号機、汚染水の半分除去 年明け3・4号機作業
東京電力は26日、福島第1原子力発電所の2号機建屋とつながる地下道(トレンチ)にたまっていた約5000トンの高濃度の汚染水のうち、約2500トンを除去したことを明らかにした。原子力規制委員会は「滞留していた汚染水を取り除けたのは前進だ」と一定の評価をした。年明け以降も、3、4号機の地下道にたまっている汚染水も含めた除去作業を急ぐ。
地下道にはタービン建屋から高濃度汚染水が流れ込んでいる。4月以降、東電は地下道と建屋の接続部の汚染水を凍らせて流れを遮断することを試みたが、失敗した。11月から汚染水を除去しながら、地下道にセメント材を流し込む方法に切り替えて作業していた。
地下道の大半は今月18日にセメント材の充填を終えた。ただ一部に隙間があるとみられ、完全に封鎖できていない。
地下道と地上をつなぐ「立て坑」と呼ばれる部分などにもまだ汚染水が残り、課題も横たわる。東電は建屋との境界付近にある立て坑をコンクリート材で固め、残る汚染水を除去するとともに、建屋と地下道を完全に遮断する計画だ。ただ、隙間をつくらずに作業を完了できるかは不透明だ。