新潟県、規制委から質問状の回答 知事「再質問する」
新潟県は29日、原発の安全対策に関して原子力規制委員会に提出していた質問状への回答を受け取ったと明らかにした。ただ、同県の泉田裕彦知事は日本経済新聞の取材に「答えが不十分なので再質問する」としている。
新潟県にある東京電力の柏崎刈羽原発再稼働には、同県の規制委への不信感を解消できるかが懸案の一つになっている。
規制委は10日付で新潟県に回答書を送った。原発の新規制基準に関する9項目で、「原発が集中立地するリスクへの対応」との質問には「同じ原発内の全号機で重大事故が発生しても対応できるよう、手順書の整備や訓練を求めている」と説明している。
泉田知事は昨年10月に規制委に質問状を送ったが、十分な回答が得られなかったとして4月に原子力規制庁を訪れ、改めて対応を求めた。
新潟知事の質問は新規制基準と住民避難などにかかわる部分の二本柱だった。今回、規制委が回答したのは新基準への質問項目のみ。規制委は、住民避難などにかかわる質問も「準備が整い次第回答する」としている。
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